幕末期に吉田松陰が主宰した私塾。塾は天保13(1842)年、松陰の叔父である玉木文之進が自邸にて開設。後に松陰の外伯父にあたる久保五郎左衛門が継ぎ、安政3(1856)年から同6年は、松陰が実家杉家邸内の納屋を増改築して開いた。塾では身分の区別なく学ぶことができ、幕末維新期に活躍し、近代日本の原動力となった数多くの逸材が輩出された。この塾に通っていたのは主に近所の青年たちで、高杉晋作のような士分の存在は稀な存在であった。外観は瓦ぶきの家で、講義室だった8畳の部屋には松陰の像と机が置いてある。
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